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妊娠中の身体の変化とその対処法

つわり

妊娠5~6週頃からみられ始め、半数以上の妊婦さんが経験します。症状に個人差はありますが、朝起きたときや空腹の時に感じることが多いです。朝起きてすぐに口に入れられるものを枕元に置いておく、空腹にならないように少量ずつ回数を分けて食事をする、冷たくして食べてみるなどの工夫も有効です。症状がつらい時期は栄養バランスのことはあまり気にせず、食べられるものを選んで少しずつ食べましょう。水分はこまめに摂るように心がけてください。

気分転換の方法を見つけたり、周りの人たちにつらいことを話し、理解・協力をしてもらいましょう。

乳房

出産に向けて乳房の大きさは変化していきます。普段着けているブラジャーがきついと感じ始めたらノン・ワイヤーブラに替えましょう。ワイヤー入りのブラジャーは乳房をしめつけることがあるので着けるのは避けてください。

おりもの

身体の代謝が活発になり、おりものの量が多くなります。通気性・吸湿性のよい下着を着用し、シャワーやトイレのウオッシュレットの使用の際に、陰部を洗い流して清潔を保ちましょう。

おりものの色が緑黄色になった、臭いがきつい、外陰部の痛みやかゆみがある場合、また、特に血液が混じっている場合は産科外来に相談してください。

頻尿・尿漏れ

妊娠によって血液全体の量が増えることで腎臓への血液の量も増え、尿の量が多くなります。頻尿は妊娠初期と妊娠後期になりやすく、尿漏れは中期を過ぎた頃からみられるようになります。清潔な下着を使用し、尿意を感じたら我慢せずトイレに行くことを心がけてください。水分を控えすぎないようにしてください。排尿時の痛み、残尿感などの症状があれば早めに産科外来を受診してください。

便秘

妊娠中に分泌されるホルモンの影響で、腸の運動が減少して便秘になりやすくなります。さらに、子宮が腸を圧迫することや、運動不足になりがちのため腸の働きが低下します妊娠前から便秘傾向にある場合は症状が悪化します。

食物繊維の多い食品や水分を心がけて摂り、適度な運動を行いましょう。便意を我慢しないでください。便秘の改善がみられない場合は産科外来にご相談ください。

姿勢について

子宮が大きくなっていくと、身体の重心が前の方に移動するため腰が反り気味になり、背中で重心を保つようバランスをとるために猫背になりやすくなります。そのため腰や背中に負担がかかり、痛みを感じるようになります。腰痛の予防のためには、正しい姿勢を意識して日常生活を過ごし、急激な体重の増加を避けることが大切です。

歩く時はスニーカーやかかとの低い靴を履き、長い時間歩き続けることはなるべく控えましょう。

座る時は深く腰かけ、同じ姿勢のままでいることは避けましょう。物の取り方、運び方、動かし方などにも気をつけてください。

胸やけ

胸のあたりが焼けるように感じる症状です。妊娠中に分泌されるホルモンの影響で、胃や腸の動きが低下することによって起こります。また、大きくなった子宮が胃を圧迫することで、胃液や胃に残った食物が食道へ戻ってくることでも起こります。

消化の良い食品や料理を選び、一日の食事を4~5回くらいに分けて少しずつ食べてみると症状が和らぎます。

むくみ

妊娠により身体全体の血液の量が増えますが、子宮が大きくなることで下半身の血行が滞るために、主に足にむくみが起こりやすくなります。妊娠後期の妊婦さんに多くみられます。

長い時間立ったり、歩いたり、座ったりすることは避け、足浴や足首の曲げ伸ばしなどのストレッチを行って足の血行を促すことでむくみが解消されやすくなります。

休息する時には足を高くして横になりましょう。塩分の摂りすぎにも注意しましょう。

静脈瘤

太ももの裏や足の外側にボコボコした静脈のこぶが出来ることをいい、重だるくうずくような痛みを感じることがあります。足の他にも、外陰部や膣壁、肛門にみられることもあります。

血行を促すために適度な運動や散歩を行い、足を冷やさないように心がけてください。むくみの時と同様に、休息する時には足を高くして横になりましょう。また、きつめの下着やガードル、コルセットは避け、ゆったりとした服を着用してください。体重の急激な増加は静脈瘤を悪化させることがありますので注意しましょう。