14.乳腺・内分泌・胸部外科

研修指導責任者:松井泰樹

(1)一般目標(GIO)

外科診療における診断と治療に必要な基礎知識・問題解決方法を習得するために、外科的疾患の病態生理・解剖や手術適応を理解し、患者・家族との人間関係を構築し必要な基本的外科手技を身につける。

(2)行動目標(SBOs)

1)血管疾患、内分泌疾患の担当医となり、病歴と身体所見、プログレスノート、退院サマリーを正確にカルテに記載できる。

2)患者の理解すべき問題点を同定でき、診断および手術適応決定のための検査計画をたてることができる。

3)基本的検査(心電図、緊急血液検査、血管造影など)を実施できる。

4)超音波、MRI、CTなどの検査結果を読影できる。

5)手術適応と術式の選択を正しく述べることができる。

6)基本的処置(胸腔穿刺、胸腔ドレーン挿入、中心静脈カテーテル挿入など)を実施できる。

7)乳腺・内分泌外科手術、血管外科、呼吸器外科手術の基本的手技を行うことができる。

8)手術に助手として参加し、術式、手術手技を理解する。

9)指導医および上級医の指導のもと、術後管理を行うことができる。

10)救急患者の処置を的確に行うことができる。

 

(3)方略(LS)

LS1:On-the-jobtraining(OJT)

1)ローテート開始時には、指導医・上級医と面談し、自己紹介、研修目標の設定を行う。

2)担当医として入院患者を受け持ち、指導医の指導のもと、問診、身体観察、検査データの把握を行い、診察および治療計画立案に参加する。

3)外来診療は新患の病歴聴取などを行いながら、指導医のもと診察や患者への接し方を学ぶ。

4)診療情報提供書、退院療養計画書、退院要約を指導医および上級医のもとで作成する。

5)インフォームド・コンセントの実際を学び、指導医および上級医の指導のもと行う。

6)助手として手術に参加する。

7)簡単な皮膚切開、糸結び、皮膚の縫合を指導医および上級医の指導のもと実践する。

8)指導医および上級医による患者家族への手術結果の説明に同席する。

9)術後患者のドレーン管理の実際を学ぶ。

10)術後合併症の診断と対応について学ぶ。

11)救急外来において、外科外来患者の外傷処置の実際を学ぶ。

 

LS2:勉強会・カンファレンス

1)キャンサーボード(乳・甲状腺・その他)(毎月第1火曜日)

 

LS3:院外研修(学会参加等)

1)関連学会への参加、発表

【週間スケジュール】

 

午前

午後

夕方(17:00〜)

外来診療、検査

手術

 

病棟回診

アンギオ、検査、マンモ検診

乳癌キャンサーボード(第1)

外来診療

手術

 

病棟回診

手術、マンモ検診

 

外来診療

抄読会、術前・術後検討会

 

(4)評価(EV)

1)形成的評価(フィードバック)

(1)知識(想起、解釈、問題解決)については随時行う。

(2)態度・習慣、技能についても随時行う。

2)総括的評価

(1)研修医による自己評価

EPOC(臨床研修評価システム)による評価。

各診療科の研修終了時に研修医は研修評価書に自己評価を記入し医師支援室へ提出する。

(2)臨床研修指導医による評価

指導医は研修医の研修評価について指導医評価を行い、研修医の到達目標達成を援助する。

また、研修医より提出された症例レポートについて評価を行う。

研修終了後、「臨床研修指導医による研修医の態度評価」を記入し医師支援室へ提出する。

(3)臨床研修指導者による評価

当院独自の「臨床研修指導者による研修医の態度評価」を用いて研修医及び指導医の評価を行う。

(4)研修医による評価

 EPOCへ診療科全体(指導内容、研修環境)の評価を行う。