全人的医療を実践できる医師となるために、呼吸器疾患の知識、診察するための技能を修得し、呼吸不全患者や癌患者の診療も含めた呼吸器疾患全般にかかわる基本的な診療能力・態度を身につける。

１）呼吸器疾患の正確な病歴聴取、問診、身体所見をとることができる。

２）血液検査、動脈血液ガス分析、呼吸機能検査、胸水穿刺による胸水などの検査に関し、

①適応の判断、②主義の実施、③結果の解釈ができる。

３）指導医・上級医の指導のもとで、胸腔ドレーンの留置術を施行できる。

４）胸部単純X線写真撮影の適応を理解し、適切な指示ができ、異常所見の有無が判定できる。

５）胸部CT写真撮影の適応を理解し、適切な指示ができ、異常所見の有無が判定できる。

６）気管支喘息/ＣＯＰＤ/間質性肺炎の急性憎悪を有する疾患・病態の診断と治療ができる。

７）気管支鏡検査の適応及び実施方法、合併症を述べることができる。

８）呼吸器感染症に関して、グラム染色を含む適切な診断と治療ができる。

９）細菌性肺炎の診断と適切な抗生剤の選択および治療効果の評価ができる。

10）肺癌の診断、病期および治療適応に関して判断できる。

11）肺結核の病態について述べることができる。

12）呼吸器系疾患の救急対応が実施できる。

13）指導医・上級医の指導のもとで、患者家族に対し病状説明ができる。

14）癌末期患者に対する緩和治療の必要性と患者の気持ちを理解できる。

15）患者の尊厳に配慮し、死亡確認および遺族への対応を行うことができる。

ＬＳ１：On-the-jobtraining（OJT）

１）ローテート開始時には、指導医・上級医と面談し、自己紹介、研修目標の設定を行う。

２）担当医として入院患者を受け持ち、指導医の指導のもと、問診、身体観察、検査データの把握を行い、診察および治療計画立案に参加する。

３）外来診療は新患の病歴聴取などを行いながら、指導医のもと診察や患者への接し方を学ぶ。

４）胸腔ドレナージの施行に立会い、見学、介助を行う。

５）気管支鏡内視鏡に立会い、麻酔、器具出しなどの補助を行う。

６）診療情報提供書、退院療養計画書、退院要約を指導医および上級医のもとで作成する。

ＬＳ２：勉強会・カンファレンス

１）新入院カンファレンス（毎週木曜日）

ＬＳ３：院外研修（学会参加等）

１）関連学会への参加、発表

【週間スケジュール】

１）形成的評価（フィードバック）

（１）知識（想起、解釈、問題解決）については随時行う。

（２）態度・習慣、技能についても随時行う。

２）総括的評価

（１）研修医による自己評価

ＥＰＯＣ（臨床研修評価システム）による評価。

各診療科の研修終了時に研修医は研修評価書に自己評価を記入し医師支援室へ提出する。

（２）臨床研修指導医による評価

指導医は研修医の研修評価について指導医評価を行い、研修医の到達目標達成を援助する。

また、研修医より提出された症例レポートについて評価を行う。

研修終了後、「臨床研修指導医による研修医の態度評価」を記入し医師支援室へ提出する。

（３）臨床研修指導者による評価

当院独自の「臨床研修指導者による研修医の態度評価」を用いて研修医及び指導医の評価を行う。

（４）研修医による評価

　ＥＰＯＣへ診療科全体（指導内容、研修環境）の評価を行う。