スキンケア外来
ストーマ保有者を長期的にサポートするための専門外来です。
ストーマケアや皮膚トラブル、合併症の予防、日常生活での困り事などを、医師や専門知識のある看護師が、ゆったりとした静かな環境の中で相談に応じています。
お問い合わせは、消化器外科外来へお尋ねください。
がん治療中の皮膚障害について
皮膚障害は、がん治療の副作用の一つです。皮膚障害がひどくなると日常生活が不自由になったり、がん治療を中断するこ
ともあります。皮膚症状の悪化を見逃さず、皮膚障害を上手に予防し、がん治療を継続していくことが大切です。
ここでは、皮膚症状を悪化させないために、あなたができるスキンケアについて紹介します。
スキンケアの基本
1.清潔を保つ
- 皮膚を清潔に保たないと、皮膚障害を起こしやすくなります。体調を見ながら、入浴やシャワー浴を行います。
- 使用する石鹸は、弱酸性の低刺激性のものを選ぶ。
- 石鹸が低刺激性でも、皮膚に石鹸分が残っていると刺激になるので、熱すぎないお湯で十分に洗い流しましょう。
2.刺激を避ける
- 顔や体を洗うときは、石鹸をしっかりと泡立てやさしく洗う。
- ウォシュレットを使用する時には、弱い圧で洗う。
- 肌に貼ったテープなどをはがすときは、リムーバーを使いましょう。
- 水仕事をするときには、手袋を使用する。
3.乾燥を予防する(保湿)
- 皮膚が乾燥すると、傷つきやすくなります。手洗いの後には、保湿効果のあるクリームを使う。
入浴
- 熱いお湯(40度以上)の使用は避けましょう。
- 優しく洗い、ナイロン製のタオルで使うのはやめる。
- 体を拭くときは、こすらずに、軽く押さえるように拭く。
- 肌がしっとりしてるうちに、保湿クリームを塗りましょう。
ひげ剃り
- 深剃りや逆剃りは、皮膚を傷つけることがあります。ひげ剃りには、皮膚に負担の少ない電気シェーバーを使用しましょう。
日焼け防止
- 帽子や日傘、長袖や手袋などで皮膚の露出を避けましょう。
- 日焼け止めクリームを使用しましょう。
(補足)日焼け止めクリームは、SPF(紫外線防止指数)が上限SPF50+になっています。
SPF30以上であれば効果はあまり変わらないとされています。
爪のケア
- 爪切りは、伸ばしすぎたり深爪はよくありません。
- ひび割れなどを防ぐために、入浴後などの爪が柔らかいときに行いましょう。
- 爪は、一文字切りにします。
- 角は爪やすりなどで、丸く削りましょう。
- 爪がもろくなっている時には、マニュキュア、水絆創膏などを塗って保護する。
- 手作業をするときには、手袋を着用する。
- 足先が出る靴や指先を締め付けるような窮屈な靴は避け、靴下を着用する。
スキンケアグッズの紹介
洗浄剤
ビオレUボディウオッシュ・泡ビオレUボディウオッシュ(花王)
弱酸性洗浄剤、泡状の洗浄剤もある
ビオレU:530ml:700円
泡ビオレU:600ml:800円
ベーテルF清拭・洗浄剤(越屋メディカル)
フォーム状の洗浄剤、洗い流せず、拭き取り可能、保湿成分セラミド配合
150ml:900円
500ml:1400円
リモイスクレンズ(アルケア)
保湿剤が入ったクリーム状の洗浄剤、拭き取り可能
レギュラータイプ:1500円
保湿剤
ベーテル保湿ローション(越屋メディカル)
乾燥した皮膚の保湿を補うセラミドAP、スクワラン、アルギニン配合、のびがよくべたつかない、無香料
300ml:1000円
セキューラ・ML(スミス・アンド・ネフュー)
全身用保湿剤、のびがよくべたつかない、無香料
236ml:1230円
キュレルローション(花王)
のびがよくべたつかない、全身用乳液
220ml:990円
リムーバー
アダプト剥離剤パック(ホリスター)
低刺激性、ノンアルコールの剥離剤、パック入りで持ち運びやすい
1箱50枚:1800円
- 皮膚障害の症状は、人により違います。入浴や着替えのときなど、自分で注意深く観察してみましょう。軽い皮膚症状で発見すると悪化を防ぐことができます。
- 皮膚障害が起きてしまったときは、市販の薬をつけたりせず、主治医や看護師に相談しましょう。
スキンケア外来案内図
がんセンター2階の受付横から入り、リンパ浮腫外来1の前がスキンケア外来です。