産婦人科

お知らせ

vNOTES(transvaginal Natural Orifice Transluminal Endoscopic Surgery)という、おなかに傷のつかない腹腔鏡手術を開始しました。

従来の腹腔鏡手術と違い、おなかではなく腟から内視鏡手術をしますので、術後の腹痛が少ないのが特徴です。

子宮筋腫や卵巣腫瘍などで行っています。

すべての患者さんに向いている手術ではないので、詳しくは担当医にお聞きください。

 

2022年から、骨盤臓器脱(子宮脱、膀胱脱)に対して、「腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)を行っています。従来の治療法に比べて再発率が少ないことが特徴です。

2023年からはDavinciを用いたロボット支援下仙骨腟固定術(RSC)も行っています。

概要

5人の産婦人科医により、周産期、婦人科腫瘍、更年期といった各分野において専門性をいかした高いレベルでの診療を心がけています。

外来には、LEEP、子宮ファイバースコープや4台の超音波診断装置を備え、安全な外来小手術やリアルタイムな子宮腔内観察、胎児血流計測や胎児の4D超音波診断を行っています。
手術はほぼ毎日行っており、婦人科がんに対しては広汎子宮全摘出術や傍大動脈リンパ節郭清を含めた卵巣がん根治手術などの拡大手術を行い、手術前後の化学療法や放射線療法も含めて高い根治性を追求しています。一方、初期の子宮体がんには、低侵襲な腹腔鏡手術やロボット支援手術も行っています。

卵巣嚢腫、子宮筋腫、子宮外妊娠などの婦人科良性疾患に対しては、基本的に腹腔鏡下手術を、子宮内膜ポリープや粘膜下子宮筋腫には子宮鏡手術(経頸管的切除術、TCR)を積極的に行い、低侵襲な医療を心がけています。
子宮筋腫では、腹腔鏡下筋腫核出術を積極手に行って、子宮温存希望の患者さんの要望にお応えしています。また、骨盤臓器脱(子宮脱など)に対しては、従来の膣式子宮全摘出術+膣壁形成術の他に、より根治性の高い術式として腹腔鏡下あるいはロボット支援下での仙骨膣固定術を実施できるようになりました。

産科手術では、小児科および麻酔科等と連携し、予定および緊急帝王切開術などに対処しています。

従来の腹腔鏡手術よりもさらに低侵襲な手術である、vNOTES(transvaginal Natural Orifice Transluminal Endoscopic Surgery)を開始しました。

おなかに傷が残らないため、術後の痛みが少なく、より早く日常生活に戻れます。

担当医師

病院長:入江隆(いりえたかし)

(資格)

日本産科婦人科学会専門医・指導医、日本臨床細胞学会専門医、母体保護法指定医、鳥取大学医学部臨床教授、緩和ケア研修会修了

(専門分野)

婦人科腫瘍、更年期医療

科長:大石徹郎(おおいしてつろう)

(資格)

日本産科婦人科学会専門医・指導医、日本婦人科腫瘍学会専門医・指導医、日本臨床細胞学会専門医・教育研修指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、母体保護法指定医、緩和ケア研修会修了、鳥取大学医学部臨床教授

(専門分野)

婦人科腫瘍

高橋正国(たかはしまさくに)

(資格)

日本産科婦人科学会専門医、日本臨床細胞学会専門医、母体保護法指定医、緩和ケア研修会修了

(専門分野)

婦人科腫瘍

 

 

田代稚恵(たしろわかえ)

(資格)

日本産科婦人科学会専門医・指導医、日本臨床細胞学会専門医、母体保護法指定医、緩和ケア研修会修了

(専門分野)

婦人科腫瘍

 

中曽崇也(なかそたかや)

(資格)

日本産科婦人科学会専門医、緩和ケア研修会修了

(専門分野)

産婦人科全般

木村英生(きむらあやみ)

(資格)

緩和ケア研修会修了

 

 

診療内容

4D超音波診断装置

胎児の状態を立体画像でリアルタイムに観察することができます。

腹腔鏡手術

子宮外妊娠、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣嚢腫、不妊症の腹腔内精査などの手術を積極的に腹腔鏡下で行っています。開腹手術に比べて術後の回復が早く、美容的にも優れているなどの利点があります。

ロボット支援手術

当院にはDaVinciXサージカルシステムが導入されており、子宮筋腫などの良性子宮腫瘍に対してロボット支援下腟式子宮全摘出術(RA-TLH)を保険診療で行っています。腹腔鏡手術に比べてより精密な手術が可能となります。

 

 

子宮鏡手術(経頸管的切除術、TCR)

子宮鏡(レゼクトスコープ)による子宮内膜ポリープ切除や、粘膜下筋腫核出術は痛みもほとんどなく3日の入院で可能です。

婦人科がん手術

近年、若年者の子宮頸がん症例が急増しています。当科では前がん病変(子宮頸部上皮内腫瘍、CIN)のうち治療が必要なものに対しては円錐切除術を行っています。

浸潤がんに対しては広汎子宮全摘出術や準広汎子宮全摘出術などの手術療法を行い、bulky腫瘍(腫瘍径の大きなもの)では術前化学療法の併用も検討します。

初期の子宮体がんに関しては、施設認定を取得し低侵襲な腹腔鏡手術やロボット支援手術が保険診療で可能です。

卵巣がん、特に進行がんでは残存腫瘍径を1cm以下に縮小することによって有意に予後が改善することが知られており、当科では腎静脈以下の傍大動脈リンパ節郭清と腫瘍減量術を行っています。
当科はJGOG(婦人科悪性腫瘍研究機構)、SGSG(三海婦人科スタディーグループ)に所属し、より良い婦人科がん治療を目指して全国規模の臨床研究に参加しています。

遺伝性腫瘍

新規治療薬のコンパニオン診断との関係から、遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)やLynch症候群が注目されるようになっています。当院は日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHBOC)の連携施設に認定されており、ゲノム診療部と連携しながら積極的に遺伝子関連検査やサーベイランスを行っています。

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