MEセンター

MEセンターについて

当院のMEセンターは2005年に設立して、現在は医師1名(センター長:本城総一郎消化器外科部長兼務)技士長1名、臨床工学技士7名、補助員1名の計10名で構成されています。当センターでは2017年より365日24時間院内待機体制をとり、医師をはじめ他職種スタッフと共に医療機器を用いたチーム医療の一員として生命維持をサポートしています。

臨床工学技士とは

臨床工学技士の制度が出来たのは比較的新しく、1987年に制定されました。臨床工学技士になるには定められた学校を卒業し国家試験を受ける必要があります。臨床工学技士はメディカルスタッフの一職種であり、現在の医療に不可欠な医療機器のスペシャリストです。今後益々増大する医療機器の安全確保と有効性維持の担い手としてチーム医療に貢献しています。

主な業務

血液浄化療法業務

血液透析(HD)・オンライン血液透析濾過(HDF)に使用される血液浄化装置の操作・保守管理や透析液の水質管理、バスキュラーアクセス(内シャントやカテーテル)管理などを行っています。また、潰瘍性大腸炎等における白血球吸着除去療法等の特殊な血液浄化顆粒球吸着(GCAP)や難治性腹水症に対する腹水濾過濃縮再静注等(CART)も随時行っています。

集中治療室業務

手術後の患者や、呼吸不全・急性心不全・腎不全・肝不全といった重篤な代謝障害の患者に使用する人工呼吸器・大動脈バルーンパンピング(IABP)・体外式膜型人口肺(ECMO)・持続的血液浄化療法(CBP)・特殊血液浄化療法(PMX,PE)・患者監視装置(モニター)などの様々な生命維持管理装置の保守点検や操作を行っています。

手術室関連業務

手術室内における医療機器管理をはじめ、麻酔器の始業点検、内視鏡装置・手術ナビゲーションシステム・術中モニタリング・ロボット管理・自己血回収装置を扱う手術の立ち会いを行い、これらの機器の操作・管理をしています。手術室は特有の医療機器が数多く使用されるため、常に医療機器が安全に使用され、円滑に手術が行われるよう取り組んでいます。

循環器関連業務

心臓カテーテル検査室では、ポリグラフ操作、重症の循環不全の患者に使用するIABP・ECMOの操作・管理、心臓の刺激伝道系を評価、検査するEPS、頻脈となる刺激経路を焼灼するカテーテルアブレーション等の機器操作を行っています。ペースメーカー業務では、ペースメーカー植込みからフォローアップ・データ管理を行い、手術時や放射線治療・MRI撮影時などの際に、ペースメーカーが安全作動しているかの確認も行っています。

内視鏡関連業務

早期がんに対して行われる内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)や肺癌の確定診断のために行われる超音波気管支鏡検査(EBUS-TBNA、GS)での機器セッティング、操作介助を行っています。近年、内視鏡検査・治療領域における業務支援として、臨床工学技士が積極的に携わりはじめており、当院でも臨床工学技士の内視鏡業務の確立を目指しています。

医療機器管理業務

MEセンターでは、病院内で使用される医療機器が安全に使用でき機器の性能が維持できるように保守・点検を行います。医療機器の一括管理を行い、効率的で適切な運用ができるようにしています。また、安全性の向上のため新規機器購入時の評価、医療スタッフへの安全教育等を定期的に行っています。

その他

睡眠時無呼吸症候群(SAS)のマスク治療器CPAP、心不全治療の陽圧換気療法ASV患者のデータ管理、自己血糖測定器の管理、超音波骨折治療器導入立ち合い、経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)、マンモトーム生検の機器操作など行っています。