歯科口腔外科
概要
当科は、一般歯科治療(むし歯や歯周病、入れ歯など)のみならず、舌や顎関節、顎骨、唾液腺などの顎口腔領域の多義にわたる機能と形態の治療を目的としています。
対象となる疾患は、むし歯や親知らずから、口腔・顎顔面領域に発生する良・悪性腫瘍、骨折や歯の脱臼などの外傷、顎関節疾患、口内炎のような粘膜疾患、先天奇形、唾液腺疾患など多岐に渡り、入院や手術、ICU(集中治療室)での管理を要するものもあります。このような多岐にわたる口腔・顎顔面の疾患に対し、総合病院の中の一診療科としての利点と責任をふまえ、外来、入院での治療をすすめています。
また当科は厚生労働省認定・歯科医師臨床研修施設、(社)日本口腔外科学会認定の関連研修施設であり、研修医の育成にも力を入れています。
診療日程表
★=専門外来
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曜日
科名 |
診 察 室 番 号 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |||||
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| 午前 | 午後 | 午前 | 午後 | 午前 | 午後 | 午前 | 午後 | 午前 | 午後 | ||
| 歯科口腔外科 | 26 | 松村正啓 (石倉信造) (初診) |
松村正啓 (石倉信造) (初診) |
石倉信造 (初診) |
松村正啓 (石倉信造) (初診) |
松村正啓 (石倉信造) (初診) |
石倉信造 (中野慎太郎) (初診) |
石倉信造 (初診) |
松村正啓 (初診) |
松村正啓 (石倉信造) (初診) |
石倉信造 (初診) |
| 手術 |
★口腔腫瘍外来 |
松村正啓 中野慎太郎 (再診) |
★顎変形症外来 松村正啓 |
手術 | 手術 |
★インプラント外来 松村正啓 |
石倉信造 中野慎太郎 (再診) |
手術 石倉信造 中野慎太郎 (再診) |
★歯科矯正外来 松村正啓 |
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担当医師
職名:部長・科長
氏名:石倉 信造(いしくら しんぞう)
出身大学:昭和大学
卒年:S63
資格:日本口腔外科学会専門医、横浜市立大学形成外科非常勤講師、アストラティックインプラント講師、歯科口腔外科医療安全指導者、松江看護高等専修学校講師
専門分野:口腔癌、顎変形症、顔面外傷、嚢胞など口腔外科的手術
職名:専攻医
氏名:松村 正啓(まつむら まさひろ)
出身大学:徳島大学
卒年:H19
専門分野:口腔腫瘍、顎関節症、インプラント、矯正歯科、顔面外傷、口腔心身症
職名:専攻医
氏名:中野慎太郎(なかの しんたろう)
出身大学:神奈川歯科大学
卒年:H22
専門分野:口腔腫瘍、顎関節症、インプラント、矯正歯科、顔面外傷、口腔心身症
診療内容
1.親知らず
最も後方に萌出する親知らずは、萌出異常をきたし、完全萌出せず歯肉が歯冠を部分的におおったままになりやすいため、不潔で、歯肉の炎症をおこしやすくなっています。親知らずの周囲の歯肉の炎症が、周囲の軟組織や顎の骨に波及して顔が腫れたり、口が開きにくくなったりすることがあります。
治療方法として、抗菌薬や消炎鎮痛薬を投与し、うがい薬などを併用して消炎させた後、余分な歯肉を切除(歯肉弁切除)したりしますが、萌出位置の異常があったり、炎症をくり返しているような場合は、親知らずを抜歯します。
2.有病者の歯科治療
全身疾患を有する患者さまの歯科治療を行っています。とくに、抜歯などの観血的処置(血が出るような治療)を行う場合、できるだけ安全に処置が行えるように当院各科または近隣の医院との連携により対応していきます。対象となるのは、高血圧症、狭心症などの循環器の病気、透析治療、抗凝固療法中(血が止まりにくいお薬を飲まれている方)、癌化学療法中の患者さまなどです。
また、全身疾患に関連して発生する口の中の症状の診断などをおこなっています。
3.静脈内鎮静法をもちいた歯科治療
静脈内鎮静法とは、点滴により静脈麻酔薬などを投与することで、鎮静状態(お酒を飲んで、
ほろ酔い加減のような、うたた寝をしているような感覚)を得る方法で、歯科治療にともなう精神的緊張を和らげ、安全性と快適性を向上させます。歯科治療に対する不安や恐怖心が強い方、高血圧症、狭心症などの心臓の病気などの全身疾患を有し、全身管理が必要な方が対象となります。
4.インプラント
インプラントとは、歯を失ってしまった時、顎の骨の中にネジの様な人工の歯根(フィクスチャー)を入れ、その歯根の上に歯を作る治療方法です。
顎の骨にフィクスチャーをうめこむ手術(1次手術)をおこない、その後、フィクスチャーと骨が結合したら、そこにアバットメントを取り付け(2次手術)、さらに、アバットメントに上部構造を装着することで、完成します。
インプラントは骨との結合によって成立する治療ですので、フィクスチャーをうめこむための骨が不足していれば、インプラント治療は困難です。そのため、フィクスチャーをうめこむ手術(1次手術)前または、同時に骨を増やす手術が必要となってきます。その際別途費用が必要となります。
また、糖尿病、ステロイド剤服用中、免疫抑制剤やビスホスホネート剤などの薬を服用中の人などや喫煙者、顎の放射線治療を受けられた方には、原則インプラント治療はおこなえません.
インプラントに関する手術や上部構造としての補綴物(歯の被せ物)などのすべての治療は、保険適応外の治療となります。
5.口腔癌
口のなかにできる癌を口腔癌といいます。全身にできる癌の約2%が口腔癌です。口腔癌の中
には、舌癌、舌と歯肉の間にできる口底癌、歯肉癌、頬粘膜癌、上顎にできる硬口蓋癌、口唇癌があります。
癌の主な自覚症状はほとんどないのが特徴で、気がつくと大きく進行しています。表面に膨隆(はれ)、びらん(粘膜のただれ)、潰瘍(粘膜が白く抜ける)を形成する場合もあります。指でさわると硬いのが特徴です。
現在の口腔癌の治療には、手術・放射線治療・抗癌剤治療があります。最も有力な治療法は手術療法です。手術では原則として癌の周囲の正常な組織を含めて大きめに切除します。小さな癌は簡単な手術で治すことができ後遺症も軽度で済みます。
しかし、進行した癌に対する手術では、切除する組織量が増えるため、顔面の変形や咀嚼・発音・嚥下などの口の機能障害を小さくするために、体の他の部分からの組織移植(舌や下顎骨の再建)が必要になります。そのため進行癌に対しては術前に放射線療法と抗癌剤治療を行ない、癌を小さくしてから手術を行なう場合もあります。
6.炎症(骨髄炎、蜂巣炎、歯性上顎洞炎)
むし歯、歯周病などが原因で、細菌感染が広がり、顎の周囲や顔が腫れ、疼痛、発熱、開口障害、摂食障害などの症状を伴うことがあります。炎症初期であれば、原因の除去や抗菌薬の内服で消炎をおこないます。しかし炎症が進行し、全身倦怠感や摂食障害がいちじるしくなれば、入院下での加療(安静、抗菌薬の点滴など)が必要です。
また処置が遅れた場合、顎骨周囲の炎症がさらに進行し、縦隔炎などに移行し、致命的になることもあります。
7.顎顔面外傷
上下顎などの顔面骨の骨折はかみ合わせのズレ、開口障害を来します。したがって治療に当たっては歯一本一本の上下関係を適切に判断し、正しい咬み合わせを回復することが最も大切であり、適切な処置でほとんどが正しい咬合を回復することができます。骨折では、入院下での加療が必要となります。
また外傷によって歯が大きく欠けた、あるいは抜けた場合でも早期の適切な処置で助けることができます。歯が抜け落ちてしまった場合は、乾燥をさけ、氷水に浸したガーゼや綿に包んで受診してください。
8.顎関節症
顎を動かしたときの痛みや関節部の雑音、さらに顎の運動がスムーズでなく、ひっかかったような異常な運動をする、などの症状がみられる症候群をいいます。
精神的ストレスからくる顎関節周囲の異常な緊張で発症しますが、顎関節の損傷、顎の運動に関与する咀嚼(そしゃく)筋の連携に支障をきたすことも原因となります。また、背景に過度の開口(あくびなど)や、硬いものを咬んだことが関与していることもあります。
治療は、痛み止めの薬や筋肉の緊張をやわらげる薬を主にした薬物療法、スプリントによる保存療法が主体です。
9.顎変形症
下顎前突症(受け口)、上顎劣成長、上顎前突症、開咬症(上下の歯がかみ合わない)などの通常の歯科矯正治療では治らないのを顎変形症といい、顎口腔機能診断にて確定診断します。治療は歯科矯正治療にくわえて、顎矯正治療として上下の顎の骨切り手術で骨を移動し望ましい位置に固定し、かみ合わせを回復します。
当院は、更正医療(歯科矯正)の指定を受けていますので、顎変形症治療に対する術前・後の歯科矯正治療は保険の適応となります。
10.唾液腺疾患
耳下腺、顎下腺、舌下腺などの唾液腺に生じる疾患で唾石症、炎症、腫瘍(悪性、良性)が代表的なものです。
唾石症は唾液腺(主に顎下腺)の中、あるいはその排泄管にできる石のことです。症状は食事をしたときに片側の顎下腺が腫れて、強い痛みを感じることがあります。唾石が排泄管の出口に近いところにある場合は舌の下が腫れることもあります。治療法としては唾石の摘出や必要に応じ、唾液腺とともに摘出することが必要な場合があります。
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