トゥルービームSTxについて

汎用高精度放射線治療装置(トゥルービームSTx)を導入:山陰地区で初めて

放射線治療室長(放射線治療専門医)森山正浩

森山正浩先生

当院は、松江医療圏域で唯一の強度変調放射線治療(IMRT)を提供できる施設です。平成29年春のがんセンター開設に伴い、従来の放射線直線加速治療装置(リニアック)の精度がさらに向上し、正常な組織を守りながら治療効果をあげる強度変調放射線治療(IMRT)と、呼吸の動きを補正する機能、固定エックス線照合装置(ExacTrac)を設置した最も先進的ながん治療システム「トゥルービームSTx」を山陰地区で初めて導入いたしました。

トゥルービームSTxの写真

主な特徴

強度変調放射線治療(IMRT)

コンピューターを利用して腫瘍だけに放射線を集中させる高度な照射治療方法です。最新医療装置の導入によって、照射装置を回転させながらIMRTを行うという新技術も実施可能になり、治療時間の短縮ができます。

呼吸や体動補正の対策

肺や肝臓など、呼吸による臓器移動の影響が大きい部位においては、呼吸の動きに合わせて治療する(呼吸同期)ができます。また、治療中の身体の位置も従来の補正の1.5倍の範囲で可能となり、体のねじれにも対応し、より快適に治療が行えます。

 

病変に合わせた放射線の種類が選択

治療部位に最適なエネルギー選択(3種類のX線と5種類の電子線)が可能で、あらゆる高精度放射線治療を短時間で終わらせることができます。また、高線量率照射(FFF)も可能になり、今までの半分以下の時間で定位放射線治療を行います。

さまざまな固形がん(頭頸部がん・肺がん・乳がん・食道がん・肝臓がん・膵臓がん・直腸がん・前立腺がん・子宮がん・転移性腫瘍・骨腫瘍など)が適応となります。詳細は松江市立病院がんセンター・放射線治療専門医にご相談ください。


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